ユエさんの台湾食べある記

鵝媽媽鵝肉

  嗨〜!大家好,我是新田岳(ハ〜イ!皆さんこんにちは、ユエさんこと新田岳です)。
漢方や薬膳といった東洋医学が暮らしの一部になっているほど、健康への関心が非常に高い台湾の人々。気温が下がり始め、冬が近づき体調を崩しやすくなっているこの時期にピッタリなガチョウ肉料理を専門にされる、台中市にあるレストラン〈鵝媽媽鵝肉〉さんへ出掛けました。

ローカルなレストランで食事がしたい、という気持ちとは裏腹に

  店内に掲げられた料理名と金額が書かれたメニューや注文表を見て、日本の漢字と同一の字(や意味)からどんな料理(素材)か想像・理解できるものもあれば、初めて見る繁体字(台湾華語)からは想像すら出来ないものが未だにあります。《湯》はスープ、《米粉麺》はフォー、《冬粉麺》は春雨、《麺線》は素麺であると最近は理解できているものの、この日は《當歸(dāng guī:ダンクェイ)》が何を意味するのかが解らず、一緒にいた友人に尋ねました。

鵝媽媽鵝肉

《當歸》とは、日本語で当帰(とうき)と呼ばれるセリ科トウキ属の植物の根っこを乾燥させた漢方とのこと。血行の促進や冷えの解消、強壮や鎮痛に効果があるので、肩こりや腰痛、更年期障害、貧血の改善などに効くと言われているそうです。

最初は不思議なイメージ、でもとても美味しい下水麺

  〈鵝媽媽鵝肉〉さんでいただく《當歸下水麺(ダンクェイ・シャーシュェイ・メェン)》は、まさに漢方の薬を溶かしたような香りの黒い當歸スープに、ガチョウの砂肝とモヤシ、ニラをトッピングしていただく麺料理です。下水(シャーシュェイ)とは「不要なものを排出する水」という意味ではなく、元々は「捨てるもの」という意味から派生した鶏や鴨などの内臓を表す言葉ですが、こちらでは砂肝を指すようですね。スープだけでも身体がジンワリと温まってきますが、〈鵝媽媽鵝肉〉さんのシグネチャーでもある蒸したガチョウ肉と一緒にいただく生姜でも更にポカポカとしてきます。

古くから民間薬としてきたものを“暮らしの知恵”に

  本格的な薬膳料理のお店や生薬が売っている問屋街もありますが、一般的なレストランでも鍋に漢方薬を使った薬膳スープや生姜と胡麻油がたっぷり入った煮込み料理を提供されている所も多く、台湾の人々は古くから民間薬としてきたものを暮らしの知恵として、日常的に体に取り入れています。
先日、僕はクローゼットから仕舞い込んでいた長袖のシャツや厚手のダウンジャケット、就寝時にかける毛布を引っ張り出しましたが、食の面からも台湾での冬じたくを“美味しく”始めていきたいと思います。

それでは、今日はこの辺で。
謝謝大家、掰掰〜!(皆さん、有難うございます。バイバ〜イ!)



■ 鵝媽媽鵝肉 さん(詳細情報
所在地:台中市西屯區西屯路2段62巷
営業時間:16:00〜23:00(定休日:金)
公式サイト:(なし)

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